さようなら/蒼木りん
 
さようなら

つづきはないのです

たぶん

このつぎに遭うときには

それはまた

あたらしい出会いになるのでしょう


さようなら

わたしのことを

なにも知らないあなた

こころのふかいところで

わたしはいつも

じっと見ていました


さようなら

また花びらがおちました

そして同じように

実もつけないままに枯れました

風は西から吹いてきて

首にからみつき

また一人になったねとささやきました


さようなら

なぜかわたしは

知ることがこわいのです

ひ弱な愛をごめんなさい

独りぼっちの甘い液体に酔うのは

もうこれっきりにしたいのです




2004年01月29日

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