ふぉんでゅ/山中 烏流
 
 
わたし、
だからうまれたの
 
 
きゅうたいのいのちに
いくどとなく
はもんがつたうとき
わたしは
すいてきになる
そのあと、
またいのちになる
 
からめるいとは
いつだって
いくつものひかりをまとう
おなじだけの、つみと
てを
つなぎながら
 
 
ふぉんでゅ、
 
やわらかなてで
ふれてしまいたい
とけてゆくまえに
そっと
 
 
わたし、
だからうまれたの
 
わたしだから、
うまれたの。
 
戻る   Point(12)