瞬き/ゆるこ
微笑んだ赤い春が
水槽の底から産まれてきた
一日の少女達はまるで
全て悟ったふりした子供
(静かに)
透明感を維持するために
慣れない弦を弾いてく
音にのせれば言葉は要らない
掻きむしれば音は要らない
そうやって、
詰め込んで、
.
微笑んだ赤い春が
地平線を飛び越えて
最後に入ったあの部屋で
僕の帰りを待っていれば、
(なんにもいらないせかいのはじまり)
──────────
心の隅で思う
たくさんのかなしい言葉を
いつまで飲み込んで
生きて行くのか
こころ、瞬きひとつ
きみの運命が転がる夜明け
戻る 編 削 Point(2)