冬の星 /
服部 剛
背の小さい盲目の少女が
ノッポな友達と腕を組み
うれしそうに通り過ぎた
コートのポケットに
両手を突っ込んだぼくは
耳に入れたイヤフォンから
Bump of chickenの
「プラネタリウム」を聞いていた
振り返ったまばらな人込みに
姿を消した盲目な少女はきっと
誰にも見えない
夜空の星を見るだろう
歩道には黄色い凸凹道がひとすじ
2人3脚の面影をのせて
夜の果てに吸いこまれるように
何処までも伸びていた
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