恋文/由志キョウスケ
 
僕は車に寄りかかって
煙草を吸う
君はお気に入りの帽子を押さえて
波打ち際を歩く


僕は踏切に立っている
君は向こう側で小さく手を振る


僕は飛行機の中で居眠り
君は隣で楽しそうに
音楽を聴いている


この気持ちを
どうしたらいいんだろう
僕はいつも戸惑っている
君と手をつなぐとき
君とキスするとき
君は確かに隣にいるのに
わきあがってくる
このどうしようもない切なさに
僕はいつも戸惑っている


いや…
本当はわかっているんだ
単純なことなんだ


君に手紙を書こうか
日記をつづるように
この気持ちを積み重ねていこう
君のひとつひとつの笑顔を
僕は記録しよう
そして君に伝える


君が好きだよ

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