空の破片/
時雨
千年後かもしれない。
人間が存在するかどうかも分からない、そんな未来で。
晴れた青空。
雲が張った銀空。
夕焼けに染まる赤空。
星の瞬く紺空。
その表情をクルクルと変える空の端っこが、
色を変えることのない黒に薄汚れてしまう。
降ったのではなく、落ちてきた。
落ちてきたのは空の破片だった。
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