AIR/優羽
 
自分が見えなかった僕は
君に出会って初めて輪郭をもった
透明だった体も心も
次第に色付いていった

もっと君に見てもらいたくて
色はどんどん濃くなるけれど
僕は君が何色を好きなのか知らない
どう自分をつくればいいかわからない

もっと君を知りたくて
近づきたいのだけれど
あまりに濃くなりすぎた僕は
君を飲み込んでしまいそうで怖くなった

次第に色は薄れていき
僕はまた無と同化していった
それでも君は僕をみつけてくれた
初めて僕が色付いた日のように

そのままのあなたが好きだよ、と
君がいってくれるから
僕の目から初めて涙が零れた
やっと人間になれた気が
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