世界の端っこ/たけ いたけ
鱗を詰めた反射
町は光を散りばめて
何もかも忘れ晩餐を始める
牛色の車が走り
ファンデーションの声が聴こえ
君の目にはレコードが挟まっている
何かこうやって来てはいないのか
君の言葉が泡となり
僕はそれを食べて栄養を取る
薬缶からカラーテープが飛び出し
しきりに呼んでいる
今湧き上がったんだってしきりに
赤茶色の夜に
キリギリスが演奏している
鬱蒼とした都会だ
まるで休みがない
手と手を取り合っても一人きりだ
骸骨になって踊りを踊る
ステップを踏むたびシャボン玉
声を出すたび魚が飛び出る
壁にかかったジグソーパズルで
君の気持ちを確かめ
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