/猫之面
雨が
ふると
おまえは
泣く
冷たい
シタイを
抱いて
泣く
柔肌に
食い込む
褐色の
夢
砂漠で
迷子
引きずった
跡
だけ
追いかけて
死んだ
焼けていく
全部
焼かれて
太陽が
痛い
怖い
記憶の
端から
焦げていく
次
俺が
死んで
おまえが
生きて
それなら
それで
いいや
生まれ
変わりとか
信じる
信じるの
信じるなら
俺は
雨に
なるよ
おまえが
泣きたい
ときに
泣ける
ように
降り注ぐ
雨に
うまく
笑えない
うまく
泣けない
けど
不器用な
やさしさが
おまえが
好きだった
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