「人見知りのブルース」/松本 涼
 
軋む煌き

行き先を失くした
かりそめの駅の灯り

遠く流れ着く唄は
「人見知りのブルース」


ポツリ雨


繰り返す情熱の合間に降る
孤独より苦い必然の雨

雨は溢れ海に
海はこの身の中に

そして遥か埠頭に沈む
安らぎの一片(1ピース)へ

唄を掻き分け
泳ぎ出すのだ


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