「四月前」/
菊尾
未熟すぎる、この気持ちなんて
春風に吹かれてどっか飛んでってしまえばいい。
なんにも分かんなくって
何度も振り返っている。それ以外を知らないみたいに。
ただ離れて、また一歩近づいた気がするよ。
思い出すきっかけになるものが
幾つも転がっている。
どれもこれも
花びらを見習ってよ。
あんなに軽やかに舞っているから。
散り際は、
忘れさせてください。
でなければ散る意味なんてないのだから。
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