詩集に纏わるエピソード (2)/深水遊脚
 
 これから書く詩集についてそのエピソードを書くとき、エピソードの本来の語義から外れてこの言葉を使うことになるかもしれない。そこでここだけに通用するエピソードの意味を私なりに考えてみたい。もちろん、本来の語義から発展させるかたちで。国語辞典と英和辞典の両方を参照したところ、エピソードの語義はおよそ次の通りである。

1.人や物事に関するちょっとした話
2.本筋には直接関係のない話
3.劇や小説の1編

カタカナでエピソードと書くときは1か2の意味で使われているように思う。ちょっとした、とか本筋には関係のない、といったところが要であるようにみえる。これを詩に当てはめるとどうだろうか。ある出
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