ひとの真似して何が楽しい?/んなこたーない
ひとの真似して何が楽しい? というといかにも良識派っぽいが、
ひとの真似をすることの楽しさを知らないひとがいるということは、
ぼくにとってかなりの驚きを与えるものである。
人真似は、いいかえれば習作であり、一定の期間を経れば、やがてオリジナリティに目覚めてゆく、
そういう説も考えられるが、いまのところ、ぼくはいくつになっても
人真似はやはり楽しいものではないかと考えている。
創造的であることが芸術家の必須条件であるのなら、
それはどうぞご勝手に、としか言えないが、
少なくとも、それがどんな軽薄なものであろうと、自分の楽しさを否定する気はぼくにはない。
ひとの真似して楽しけ
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