皮膜/
R
ゴッホの油彩みたいに空がゆらめいて
皮膜をはったようにざらり、と世界はみえにくくなっている
見えにくくしているのは私の自尊心か
それとも、知識の欠落か。
黒い俗を好み
桃色の俗を覗き
私のモラトリアムはすっかりとさび付いて
それでも「僕の核は確固として在る」と言えるのならば。
ざらりとゆで卵の皮膜で私は覆われている。
盲目の自尊心は目を覚まさない。
夢を見るには、自らの無知を知らないと。
「僕の核は確固として在る」と言えるのならば。
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