二人きり/山崎 風雅
 

 なめらかに透き通った朝に降り立つ
 地上の空気は優しいから
 
 とびきりおしゃれして
 愛しい彼女に会いにいく
 昨日の電話の話の続き
 
 見守る太陽ありがたい
 灼熱の青春の残り火抱いて
 秋風の街を二人行く

 ささやく愛も
 無邪気なおふざけも
 全部包んでしまう
 秋の街角

 そして二人きり


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