悲しみの果てに/山崎 風雅
 

 どこかの国で悲しみが生まれた
 どこかの国で喜びも生まれた

 長い時間の旅の果てに僕達の国にも運ばれてきた

 僕達の親もお爺さん、お婆さん
 そしてもっと前のご先祖もその果実をかじった

 苦しみの果てには何が待ってるんだろう?
 喜びの果てにはどんな結末が待ってるんだろう?

 何も知らずに生きていくことが不可能な時代
 足音が聞こえた
 
 僕達は悲しみを塗りかえるクレヨンを持っている
 そして、どんな季節も乗り越える知恵を持っている

 そうなるのは、頭の回路が作られているから
 虹色のクレヨンで頭の迷路を塗り替えよう

 同じ重みでも担ぐ人によって重さは違う
 人生だってそうさ

 どんな苦しみもバネにして乗り越える人もいる
 
 その苦しみが永遠に続くんだと腹を決めるんだ
 その悲しみが一生続くと覚悟を決めるんだ

 自分にしか見えない景色がきっと広がるから


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