パスカルの顔 /服部 剛
 
一日というものが 
こわいほど 
早くに暮れる 

きっと人生は 
序章から終章まで 
風にめくれる無数の頁(ページ)を 
一瞬のひかりでつらぬく 
一冊の本 

一日の終わりの鐘が 
窓外にひろがる 
月夜に響く 

ランプ一つの机に置いた
「パンセ」の表紙から 
時を越えてこちらをみつめる 
パスカルの顔に 
紅い枯葉をそっと置いた







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