曖昧ならせん/とうどうせいら
 
ラを
叩き付ける

踏む
破片が飛び
血の出る足で
壊す
驚くあなたを捕らえて

濡れた指を
唇を犯す

わたしだって
こんなに熟れている
あなたを待ちながら
甘く芳香して
焦がれながら
膨らんで





と、まあ

そんな風に
あなたに迫るところを
空想する
それだけ

ふたり
平和に
梨を食む
モシュモシュ

そんな詩みたいなことそうそうあるかっつーの


食べた後の指を
咥えて
汁を舐め取るあなたは
まるで子どもみたい
ハイと
ハンカチ貸したら
サンキュ って
ぐいぐい拭く

ついでに振り向いて
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