猫の脱却 そのことどもに/mizu K
かなしみに拘泥されない不確かな日常の
脱却ひとつ、その方法の すがた
今日をかなしまないためのほがらかな
ひとつの、方法 そのすがた
脱却するそのすがた は
鳩の豆鉄砲くらった猫のように
ひとつの、脱却、方法論 そのすがた
日常のほがらかな瞬間に舞い降りる
ふとした瞬間かなしみの時間
、胸、が、つぶれ そう
ねえねえ あたし たのしいんだよ
緑、みどり、みどりのまま枯葉
落ちる木々の枝 からから ほがらかに
鳴いている猫の静寂
豆電球のぽつんとうかぶ部屋の
、かなしみ、拘泥されない、
不確かな日常の不確定要素
一連の出来事にとまどいまどい
ひとつ
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