気ままな散歩/Porter
僕の
頭の上で
機嫌を損ねた
灰色の空が
意地悪そうに
雨を降らせる瞬間を
見計らっている
僕は
被った帽子を
顔の半分まで引き下ろして
小さく
舌打ちをしたけれど
まだ降らない雨の為に
傘を
持つつもりもなく
曇り空の向こうの
太陽が
やがて顔を出すのを
待つつもりもない
それで
いい気がする
それが
いいと思う
考え過ぎる
事もないさ
気ままな散歩だ
僕の
頭の上で
機嫌を損ねている
灰色の空に
軽く
舌を突き出して
気ままな散歩だ
ただ
思うように
思うように
歩く
まだ降らない雨に
傘は持たずに
太陽が顔を出すのを
待たずに
出掛ければいい
気ままな散歩へと
それで
いい気がする
それが
いいと思う
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