高校Sick/結城 森士
終焉は終焉だった
終日、涙が流れた
泣いたカラスが電線で踊った
嘘は虚言で戯言で
教室の窓ガラスの向こうに
虚構の街が見渡せる
白線、延々と流れていく
スピードは規制していく
青信号、点々と引いていく
踏み切りを渡る人々
止めろ
週末は一人だった
いつからこんな、惨めだ
夜は孤独だった、怖くて
虚構の街に繰り出した
警官が立ちふさがって
街燈は一斉に消えさった
拳銃を取り出して
撃つなら猫に撃て
一人で一人だった
いつだって泣いた
夕陽、電線、ビルのシルエット
列車、トンネル、反射する窓、
写りこむ影
誰かを求めていた
終焉は終焉だった
何も僕は悪くない
お別れはいつも唐突だった
ある日、ある時、突然に
宣告された終焉
さようなら
終日
窓の夕陽に見放された
ガラス窓が弾けて
散っていた
戻る 編 削 Point(1)