限られた食卓/A道化
 






だるい西でカーテンが
光に負けて
ゆ、ゆ、ゆ、
項垂れるように光になり
ほら、カーテンの
半透明の脱力が止まらない。
橙色へ、ゆ、ゆ、ゆ、
痛みを伴って、どうしても、夕刻。
うまく酔えぬまま
下肢と床は溶け合いそれらは
ぬるいぬるい果汁になってしまっている。
ぬる過ぎる純粋など恥ずかしいだけだから、ねえ、
早い目に揮発するアルコールになりたくて
もう少し、もう少しなのに、ああ、
落ちた西でカーテンが
闇に負けて
ゆ、ゆ、ゆ、
抗うことなく闇となり
ほら、カーテンの
薄笑うような放熱が止まらない。
色の無い夜へ、ゆ、ゆ、ゆ、
もう何も
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