Religionについて/ケンディ
おり虫けらのように殺されていた。騎士の気まぐれで農民は殺された。その時代を経た人々の共同意識に、ニーチェのいう「謙遜」が植え込まれざるをえなかったのは当然のことだ。だがその間も、漸進的にキリスト教とその社会は民主的になっていったようである。Re-ligionの-ligionは先述のとおりルターがある程度変えた。Re-はカントが命を危険に曝すことなく論じられるようになるまで、西欧の歴史はひっそりと準備が進められていたわけだ。まずアウグスティヌス(4‐5世紀)は神を友とする説を出した。もっとも彼はかなり高位にあったが、神との合一や無差異までは説いていなかったようだ。その後、13世紀あたりにウィリアム・
[次のページ]
戻る 編 削 Point(0)