住吉公園/たけ いたけ
、解決をみるのは無理であろう。
水面に雨粒が落ちたみたいに、
小さな波紋があちこちに現れては消える。
風が向きを変える。
鳩がやってくる。
枯葉が転がる。
偶然にできあがってきた、
物体や生物諸々は、
絶えず新しくなろうとする説があるという。
自然を見たときの懐かしさや、安らぎの正体は
変わらないことにあるのではなく、
絶えず変わっていく様が、
正に自然の速度やリズムで行われているからなのではないか。
循環でもなく、進化していくのが、絶えず、
緩やかに起こっている。
精神が急激で刺激的な変化を求めるときは、
この住吉公園では物足りない。
そうだったのかもしれない。
この安らぎ、ゆるやかで巨大な感動に、
詩はおいつけるのか、
ついぞ詩からそんな感銘を受けたことはない。
構造でなんちゃらで、巨大な感銘を受けるのは、
一種の人間特有の病に思える、
が、
切り離せない、
それをなくしての人類の営みは、
ないのかもしれない。
だから、住吉公園があるわけで。
すぐ傍からトラックのクラクションが聞こえるわけで。
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