永遠の旋律/渡 ひろこ
 
神が引きあわせし
おぼし召しか
地下に沈んだ
鈍色の界隈の中で
二つの魂は出逢った


強く惹きあう
その穢れなき愛は
至高の芸術を
求めあい


深く
深く
蒼い情感の海に
潜行していく


ふつふつと
飽和した水面に
甘い旋律と
言葉の調べが
やわらかい
和音のように
漂い 流れ


永遠(とわ)に響くようにと
音色に祈りを
そっと織りこみ


一陣の風に乗り
虚空の果てへと
散っていった





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