八月、愛するものにもどってはならない/
んなこたーない
は本質的には同じものである、
となれば、窮極的には、あるものがひとりには本物で、別のひとりには偽物であるといった事態は起こりえない、
ふたりの人間が一致しないときには、それはどちらかが正しいか、ふたりとも間違っているかのいずれかであって、
ふたりとも正しいということはありえない――
つまり、この世には正統と異端と二種類しかありえない。
*
肉体は躍りあがる。過ぎる夏の匂いを残して。
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