天国の子どもたち/モーヌ。
最初の 真昼の 星が
ことばの 紀元前に またたいて いる
やってきた 9月
地には ことしの 豊穣を
やくそく した 稲穂たちや 曇った空
透明な 稲びかりが 映る
はりつめた 水かがみの おもてに
ばらばらの 小船たちが 出帆 する
天を あおいで いつかの ように 抜けると
線路傍に 彼岸花を いちりん 見つけた
( 弱い けれど はっきりと )
知らなかった グッバイ... ハロー
きょねんの 雪の 子ども だろうか?
道を はさんだ むこうに 晶体の 輪郭が ある
歩きながら
早春に ひ
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