夜ノ鈴音/服部 剛
 
気まぐれな
夏の恋に傷ついた
氷の心

尖(とが)った氷が
音も無く溶けゆく 
晩夏の宵 

やがて
秋の虫の音は 
一人きりの夜に
無数の鈴を
鳴らすだろう 




戻る   Point(4)