Follow, poet, follow right……/んなこたーない
 
充分完結することができるというのもまた事実である。
紙の上だけの自律した小宇宙で、父親を殺そうが、母親を犯そうが、それは個人の勝手で、
一昔前なら危険思想や猥褻性は検閲の対象になったが、いまでは誰も気に留めない。
その行為がラジカルになればなるほど、いまだにナイーブな人間ならば憤慨することもあるかもしれないが、
きちんと心得た人間ならば、幼稚なジョークとしてしか受け止めることはないだろう。
もちろん、たとえそれが幼稚なジョークであろうと、興味を持って読めるのならば、
享受する側は結構満足感を得られるのかもしれない。
しかし結局それで得られるものは即時的な快楽でしかなく、満たされれば解
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