ヨーグルト/純太
最近
ヨーグルトが美味しい
爺はよく
「このヨーグルトは安いけど美味しいんだぞ」と
かりんとに付けて食べていた
爺が晩酌の顔で食べていた姿が懐かしい
爺は将棋が好きで
近所のクラブに通っていたが
勝ち負けよりも
歩を裏返せた数を自慢していた
そんな日は決まって
輪切りのパイナップルに
ヨーグルトをかけて食べていたな
婆は爺ほどヨーグルトを好んでいなかったが
たまに爺につきあうように食べていた
そしてたまに一つの苺を半分に切り
それを混ぜて食べていたな
おふくろはたまに桃にかけて食べている
親父とは暫く会ってないが
一緒に住んでいた頃
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