初めて歌った色/
青井 茜
あか
だった
ただそれだけを塗りたくって
自己主張の連続
(幸せになりたい)
あお
だった
ただ澄み渡る青空のように
美しさ演出
(笑っていたい)
しろ
だった
ただ何もないことを言って
純粋素直
(愛されたい)
くろ
だった
ただ恐れるがままを報せて
無機質人間
(包まれたい)
望んだものは
いつもなかった
私の材料では
足りぬものばかり
足して
混ぜて
君との色を
歌いたい
戻る
編
削
Point
(1)