操った愛の終わり/青井 茜
 
爪先で
ぐんぐん進む兵隊さん
胸先に
ばんばん撃ち込む銃弾くん
 
脅えたあなたは
「はい」
を言って
(無理矢理と思わないで)
 
勘違いの鬼は
「だめ」
を与えた
(我が儘を受け入れて)
 
 
指先で
顎をひけば艶めいて
旅先の
雰囲気妙に謎めいて
 
潤んだあなたは
「うん」
を産んで
(力付くは承知で)
 
はやとちりの神は
「いや」
を捧げた
(泣いたものを貪るだけ)
 
 
 
がしゃんと割れたコップが
 
ふたつの苺を描いていた
 
 

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