南アメリカ大陸の布団/ブルース瀬戸内
 
ことはなかった。

今年、小5の私にとって
そろそろ止めるべき慣習ではある。

自慢するつもりはないが
私は南アメリカ大陸の夢など見ていない。
自慢したとして
その意味も分からないが。

しかし愛着がないとは言わない。
何しろ描くのはいつも南アメリカ大陸だ。

私は掛け布団をそっとかける。

隠蔽ではないが、
乾け、南アメリカ大陸!
あるいは遥か彼方へ大陸移動せよ!


私は、私を目覚めさせた声の主の元へ
一目散に駆け寄り
私の布団に近づかぬように
陽動作戦を開始する。

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