移り行く季節/茉莉香
 
 多い茂る木々に
 心地よい風
 私は今でも穏やかに生きています
 
 貴方の優しさは
 
 私を突き放すことでした
 本当に愛するということは
 一緒にいることではないと
 諭した貴方の言葉がわからず
 幼い私は深く傷ついたふりをしました
 存在を消してまでも
 私の全てを愛しつづけ、幸せを願う事が
 貴方にできる唯一の事と
 そのような愛があることを私は
 やっと理解できるようになったのです
 優しい言葉を投げかけてくる人はいました
 私を都合良くだまそうとする人もいました
 貴方は私を心から大事に
 してくれていたのですね
 叶う事なら 貴方のそばにいたかった
 貴方の隣の人が羨ましかった
 
 心に残る言葉は
 不器用ででも温かい
 
 
 
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