誓い/優飛
何かに追われて
自分が見えなくなって
約束すら忘れて
遠い遠い道のりの途中で
出会いがあった
運命と呼ぶには
少し大袈裟な
そんな出会い
他人は他人
自分は自分
割り切れない想い
繋がりと温もり
感情が生まれおちる
明日には
別れがあるとして
言葉に
理由なんていらない
両の手が
今を掴んだなら
放さなければいい
ただそれだけ
例えば見えなくなって
記憶の片隅で
膝を抱えて震えているなら
名を呼べばいい
いつか交わした
約束より重い誓い
確かにこの胸に
何よりも燦然と
輝いているのだから
戻る 編 削 Point(13)