24歳のニール・ヤングがOnly Love Can Break Your Heartと歌っているよ/んなこたーない
これまで誰かに「愛している」と言ったこともなければ、言われたこともない。
これは不幸なことだろうか? ええ、たしかに。
破滅のチャンスを失してきたのは、やはり不幸なことだと言わざるをえない。
地獄へ落ちるためには、天の国へ至るのと同じく狭き門をくぐらねばならない。
もちろん今までにも幸福感と快楽の虜になったことはあったに違いないのだが、
そこに「愛」という言葉を介入させることは執拗に避けてきた。
というのも、「愛」という言葉が口に出された時点で、興が醒めてしまうように思われたからだ。
そんなことで醒めてしまうようでは、さぞかし程度の低い幸福感と快楽しか味わったことがないのだろうと
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