珈琲/レッドラム
闇という名の悪魔にそそのかされ今宵も目が冴えて眠れない…
最近、心と体が反比例してうまくいかないんだ…
狭いベットの上、僕の腕枕で熟睡する名も知らぬ女性…
目の覚めるような君の官能的な寝顔を見つめ微笑み、僕は舌打ちをする…
「チッ…今日も眠れなかったぜ」
窓からは朝日が差し込み僕の網膜を容赦なく直撃する…
左右の網膜の温度は一気に上昇して温度計の水銀は薄いガラスをブチ破りそうだ
太陽とのにらめっこに敗北した僕は、けだるい体を引きずり濃いめの珈琲を入れる…
マグカップの中ではドス黒い宇宙が広がっている
この憎たらしい青空も今すぐドス黒く染まればいいのに…
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