幸せな生活/海月
 
う勇気が持てずに 
自分で無理して切る 
だから、余計に人に会えなくなる 
どんなに自由な生活をしていても 
心の何処かに穴が開いて 
表情や感情が解らない 
リアルで言葉を交わすことを忘れた 
自分の声がどんなものだか忘れてしまっている 
慌てて声を出してみてもそれが自分のか解らない 
人の顔がどんなものか忘れた 
他人の顔がどんなものだか忘れてしまっている 
記憶を呼び起こしてみてもその顔が本当が解らない 
自分が何がしたいのか、解らない。 
相談する人もいない 
友達と呼べる人は周りにいない 
二次元の世界では勇者だけど 
現実世界では村人以下の存在 
そのギャップのせいで踏ん切りがつかない 
結局は言い訳を作って逃れる 
ベランダから外を眺める 
あの白い鳥は何処に飛ぶ? 
知らぬ土地を目指す勇気 
僕に少しだけ分けて欲しい 
僕を外に出してくれる為に 
手探りで「幸せ」の二文字を探した 
この生活にあるのは偽物だった 
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