雨と言う名の物語/青井 茜
 
それはそれは
沢山の雨でした
 
 
 
 
降っては止み
降っては止み
忙しなく
 
 
時に
神様の道具として
人に嫌われ
行き場を無くし
 
 
時に
優しく頬を撫で
涙を隠す術となり
 
 
また時に
空に笑顔の素を
瞬き程の早さで描き
 
 
そして
それぞれの種を植え
美しい花を咲かせる
 
 
 
 
それはそれは
沢山の
 
 
 

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