独身者のエレジー/んなこたーない
、いまでは二児の母親になっている
「さようなら、エドワード。近いうちにおめにかかれるかしら?」
ぼくは日曜ごとにせっせと教会へ通い、やがて固いパンの貧しい暮らしにも慣れた
「たぶん。わからないな」
しかし、ひとを殴り殺すのもなかなか容易なことじゃない
「たぶんわからないの? いいわ、さようなら」
そうさ、たしかに容易なことじゃない
テスト氏の死顔(デスマスク)を想像しながら、陽気に笑えるもんじゃないぜ
渾身の一撃、余白を染める、この熱い血潮の速度を聞け
敗北へのカウントダウン、Down Down Down Down
燃えない花びらの凄まじい驟雨
膝から崩れ落ち、屈葬
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