茶人と将軍 /服部 剛
 
利休の茶室は 
入口が小さかった 
天下を取った秀吉が 
身を屈まねば 
入れぬほど 

弟子の手がすべり 
お茶を畳にこぼす 
利休は 
(まぁ気にするな)と 
ゆるしてやった 
秀吉は 
(けしからん)と 
怒声を上げた 

秀吉の茶室は金に輝き 
入口は大きかった 
金の茶室に 
入らなかった利休は 
首を刎ねられた 




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