イメージ‥‥十二/soft_machine
ひとのくちからはきだされる弾丸
ことばに影はなく
銃身はいつまでもまっくろ
演技されつつ
ゆっくりと斃れるラジオフレーム
宙からの侵略
リビングで
百合がひらいて
そんなニュースを聞いている
舞台はとおい戦場
ドレスを纏い
注がれるシャンパン
*
猫の目が嘘を暴く夜
見棄てたはずのあの夜
アスファルトにへばりついた赤い月
縦長の瞳孔の奥から
そんな言い訳を嗤う
扉にたどりつけないいつまでも
たどりつけたとしても
開け放ったとたん
目の前の青は
空へ落ちるのが必然だろうし
ぼくはのろのろと深海魚のように
一日の版図を拡
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