千羽鶴/
山崎 風雅
俺は無理をし過ぎた
廃人寸前までいった
太陽を見つめてイカれてしまった
友達はかかしんぼう
ただ、壁の一点を見つめていた
たばこを買いにいくだけが
俺にできること
モクモク煙を上げることが
俺にできること
精神は蝕まれた
先などない
あるのは絶望の灰色の空
時間だけが虚しく散っていく
這いあがる
這いあがるのだ
鶴を折った
ひたすら鶴を折った
そして
また
鶴を折った
気がつけば
鶴に囲まれて
俺は
生きている
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