銀河鉄道の旅1/ワタナベ
 
私は小学生の頃は母の影響でミヒャエル・エンデや宮沢賢治、ゲド戦記、そういったものをずいぶんと読みました。拙作「さそりの心臓」は宮沢賢治の銀河鉄道の夜の影響を多大にうけたものであり、また私のつたない詩群の中に夜空、夕空、星などが頻出するのは、まさに小学生の頃うけた強烈な印象が残っているからと推測します。
この私の小学生の頃から手元にある宮沢賢治の世界、特に影響を受けた銀河鉄道の夜、これは読むという行為にあってはさまざまなイマジネーションを我々にあたえてくれる不思議な世界です。しかし、本質を読み解こうとすると、非常に難解な物語へと変貌します。
私はこの宮沢賢治の世界が本当はどのようなものなのか、知
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