無限の道/山崎 風雅
荒浪に飲み込まれて
傷つき
疲れて
乾いた涙
視界は狭まり
小さな世界
行き先を失った俺は
迷い人
誤解を解く術も知らず
ただ生存するのみ
埋めた気持ちを
風船に吹き込んで
天空に舞いあがらせる
沈んだ気持ちを
六月の雨で流して
口笛でも吹いてみる
時間が流れる
空間が歪む
煙草の煙は
その姿を変幻自在に変えて
薄らいでいく
ずっと見据えて
気がついた
俺の目前の道だって
無限にあるんだ
不幸にしがみついていたんだ
無限に広がる道へと
さぁ、歩き出そう
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