呼吸鎖/
ポッケ
もやもやの部屋で
肌をなでる波が
どこからか
どこからも
乱反射して
届いては返す
風のように
耳を目をさらう
探す必要もないみたいに
あなたは届き続けていた
すべらかな感触をして
あなたという要素が
靄のなかに拡散し
ふわりと肌をふるわせる
尽きない鎖の中で
あなたとわたし
在ることを知った
戻る
編
削
Point
(3)