窓辺/山中 烏流
まだ、淡い光の粒が
生温い風に乗って
私の目の前を
きらきらと通り過ぎた
限り無く空に近い
窓辺から首を出して
その、行く手を追い掛けても
追い付ける筈は
なく
(目でとらえた)
(刹那、)
(きらきらと)
(去って)
鳴り始めた
羽の震える、音が
鼓膜を激しく揺らして
世界を歪めていく
途切れ途切れになった
意識を繋ぎ止めるかのように
私は、深く
澄んだ蒼を吸う
(瞬間)
(私は、蒼く)
(光り)
空に佇む
白さを増した太陽は
まだ、私を灼くことを
忘れてい
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