絶望より明るく希望より暗く/あずみの
 
僕らがまだ何も知らずに 
無邪気に笑っていた頃 
太陽はいつだって暖かく 
幸せのひかりを注いでくれた 
雨はいつだって優しく 
恵みの飛沫を降らせてくれた 
いつからだろう 
眩しいほどのひかりが怖くなったのは 
いつからだろう 
美しいまでの雨粒が恐ろしくなったのは 
それは断罪のひかり 
それは断罪のしずく 
世界の不条理に目を背けて 
下を向いてばかりの僕らへの 
大いなる天からの裁き 
気づいたことを嘆くのではない 
動かなかったことを嘆け 
沈黙の呪縛を解き放ち 
顔を上げて前を見据えろ 
胸を張って一歩を踏み出せ 
世界はまだ僕らを拒絶しない 
戻る 編 削 Point(8)