『ワンシーン』/しろいぬ
時を停めたフィルムの上で脈動するヒトコマ
流れていくと知りながら、その瞬間を望んでる
疲れかけた歩みの中で、触れた欠片
逃れていくと悟るのは、心の在り方を忘れたから
瞬間の波にさらわれて
僕らはっとして産声をあげる
永遠の波に溶けた心が
掬われたんだ 今
悠久はゼロと等しく
瞬きは永遠と化して世界を刻む
僕ら悩むべきただひとつは
掴みとったワンシーンでの眼差し
それだけだ、きっと
時を停めたフィルムの上で、脈動するヒトコマ
流れていくと知りながら、望む瞬間
疲れかけた歩みの中で、触れた欠片
もう逃がさないと決めて
眼差した瞳
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