あ/
山中 烏流
愛すことを忘れた
曖昧な笑みで
あなたに似たあたしは
赤い糸を
あちこち千切っている
朝に疲れてしまった
あたしは、そっと
新しい夢を見る
明日を、探している
飽きのこないように
甘さを含ませた
アイドルの猫なで声は
明後日、聞くよ
当たり散らす前に
あたしの指先を
操ってみて
足音は消したまま
愛情は
明かさない方が、いい
雨音で全部
あやふやになるから
甘えた後も全て
悪夢として
あの日に、帰るから
会いに、いくから。
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